【完全ガイド】大学のチャットボット活用|事例・メリット・導入手順を解説!


履修登録期や入試シーズンに窓口が混雑する
学生からの似た質問への対応に時間を取られる
他大学のチャットボット活用事例を知りたい
近年、大学の事務職員は学生・受験生・保護者からの問い合わせ対応に追われ、慢性的な業務過多が課題となっています。そこで導入が広がっているのが、AIが自動で問い合わせに答えるチャットボットです。
本記事では、京都橘大学・駒澤大学・芝浦工業大学・近畿大学・立教大学の5つの導入事例を交えながら、大学にチャットボットを導入するメリット・活用シーン・導入手順までを徹底解説します。
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「忙しくて全部は読むのは大変…」
という方に向けて、最初にこの記事の要点をまとめました。気になる箇所がございましたら本文で詳しく解説していますので、是非お読みください!
- この記事の要点
チャットボットとは?基本をおさらい
大学でチャットボットの活用が広がる前に、まずは基本的な仕組みと種類を整理します。技術の違いを理解しておくと、導入時のツール選定がスムーズに進みます。
チャットボットの基本的な仕組み

チャットボットとは、人間に代わって自動で会話応対をおこなうツールです。あらかじめ用意したFAQやAI技術を使って、テキスト入力された質問に対して即座に回答を返します。
大学では、履修登録の方法・図書館の開館時間・奨学金の手続きなど、日常的に寄せられる定型的な問い合わせに自動応答する用途で利用されています。学生はWebブラウザやLINE・Slackといった使い慣れたツールから気軽に質問でき、24時間いつでも疑問を解決できます。
大学で活用されるチャットボットの3タイプ
チャットボットは技術的な仕組みによって、大きくシナリオ型(AI非搭載)・AI搭載型(従来型)・生成AI連携型(RAG型)の3つに分けられます。

- シナリオ型:あらかじめ作成した質問と回答の分岐に従って応答する。FAQ作成の手間が大きい
- AI搭載型:自然言語処理を活用し、表現のゆれを吸収して回答できる。学習データの整備が必要
- 生成AI連携型:資料やマニュアルをアップロードするだけで、AIが自動で回答を生成する。シナリオ作成の負担が少ない
大学のように学内ルールや手続きの種類が多い組織では、シナリオを一から書き起こすタイプよりも、既存資料をそのままAIに読み込ませて運用できる生成AI連携型の親和性が高いです。
▼チャットボットの種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください
大学にチャットボットを導入するメリット
大学でチャットボット導入が急速に広がる背景には、コロナ禍以降のオンライン化と、少子化に伴う業務効率化の必要性があります。ここでは、大学チャットボットがもたらす5つのメリットを順に整理します。
メリット1:職員の問い合わせ対応業務を大幅に削減できる
大学の事務職員に寄せられる問い合わせは、履修登録期や入試シーズンに集中し、定型的な内容が大半を占めます。チャットボットを導入すれば、繰り返し質問への対応を自動化でき、職員はより複雑な相談や個別サポートに時間を割けるようになります。
実際に立教大学のメディアセンターでは、コロナ禍でオンライン授業の問い合わせが2019年度の6,600件から2020年度の11,000件へとほぼ倍増し、4名のスタッフでは電話が取りきれない状態が続いていました。
出典:立教大学 https://www.rikkyo.ac.jp/news/2021/08/mknpps000001peaw.html
メリット2:24時間365日対応で学生・受験生の利便性が向上する
学生の生活時間は多様で、深夜や休日・長期休暇中に問い合わせをしたい場面も少なくありません。チャットボットを設置すれば、窓口の営業時間にしばられず即座に回答が得られます。
オンライン授業が当たり前になった今、キャンパスから離れた場所で学ぶ学生にとっても、迅速なサポート体制は学習継続の助けになります。受験生にとっても、出願期間中に気になることをすぐ確認できる安心感はありがたいことでしょう。
メリット3:情報提供の一貫性を保てる
大学では、教務・学生支援・入試広報・国際交流など複数の部署が学生対応をおこなっています。窓口や担当者によって回答が微妙に異なってしまうと、学生は混乱し、トラブルの火種になります。
チャットボットに統一されたFAQデータベースを持たせれば、誰がいつ問い合わせても同じ回答を返せます。ルール変更があった場合も、データを一度更新すれば即座に全学生に最新情報が届きます。
メリット4:問い合わせデータから学生ニーズを把握できる
チャットボットに寄せられる質問のログは、学生が実際に何に困っているかを示す貴重なデータです。京都橘大学では、通信教育課程の学生から入学直後に食堂に関する問い合わせが多く寄せられ、想定外のニーズが可視化されました。
出典:PKSHA Workplace https://aisaas.pkshatech.com/success/tachibana-u/
このデータをFAQページや学内案内の改善につなげれば、問い合わせ自体を減らせる好循環が生まれます。中長期的には、学園の戦略立案にも活かせるマーケティング情報になります。
メリット5:多言語対応でグローバル化・留学生支援につながる
多くのチャットボットは多言語応答に対応しており、英語・中国語・韓国語など複数言語での回答設定が可能です。留学生からの問い合わせを言語の壁なくサポートできれば、国際化を進める大学にとって強い武器になります。
日本人学生の海外留学プログラムや、国際交流イベントの問い合わせも、多言語チャットボットで一元化できれば、担当部署の負担も軽くなります。

大学のチャットボット活用シーンと導入事例
ここからは、実際に大学でチャットボットがどう活用されているかを、5つの代表的なシーンと京都橘大学・駒澤大学・芝浦工業大学・近畿大学・立教大学の事例で見ていきます。学外対応・在学生対応・学修支援・ICTサポートと、活用範囲は多岐にわたります。
活用シーン1:学外からの入試・資料請求対応(京都橘大学の事例)

受験生や保護者からの入試問い合わせは、大学にとって入学者数に直結する重要な接点です。電話やメールだけでは取りこぼしが発生しやすく、窓口時間外にも対応できる仕組みが求められています。
京都橘大学では、通信教育課程の入試問い合わせや在学生の教務問い合わせ対応のためにPKSHA Chatbotを導入しました。AIによる一次応答とMicrosoft Teamsを使った有人対応を組み合わせ、シームレスな対応体制を構築しています。
導入後、問い合わせ数は前年比460%に増加し、学生ニーズを大量に拾えるようになった一方、有人対応の件数は前年の80%まで減少し、業務効率化と顧客接点拡大を同時に実現しました。
出典:PKSHA Workplace https://aisaas.pkshatech.com/success/tachibana-u/
活用シーン2:在学生の履修・成績手続き対応(駒澤大学の事例)

履修登録・試験・成績照会といった在学生の手続き関連の問い合わせは、特定の時期に集中するのが特徴です。窓口に長い列ができ、職員も学生も疲弊する場面が多くの大学で繰り返されてきました。
駒澤大学では、約1万4千人の在学生から年間5,000件の問い合わせが寄せられており、その約8割が既存の資料やホームページに記載済みの内容だったといいます。そこでLINE公式アカウント「駒澤大学 学修の疑問解決bot」を2020年4月に開設しました。
開設後1ヶ月で友達登録者数3,500人(在学生の約4分の1)を突破し、約16,000回実行、履修登録時期には1日1,000回を超える利用が記録されました。学生は24時間自分のスマホから疑問を解決でき、職員は窓口対応の負担から解放されました。
出典:KANAMETO https://kanameto.me/case/komazawa_university.html
askrunが運営するformrun(フォーム作成ツール)CSチームでも、同じく月間問い合わせ数を5,000件から500件へ約90%削減した実績があります。大学の窓口業務も、性質としては問い合わせの集中型業務という点で共通しており、同じアプローチで負担軽減が可能です。
活用シーン3:学修サポートとキャンパス情報案内(芝浦工業大学の事例)

学生が日常的に困るのは、入試や履修だけではありません。「学バスの時間」「奨学金の手続き」「課外活動の情報」など、細かい疑問が積み重なって窓口を訪れる学生も少なくありません。
芝浦工業大学では、ボストン コンサルティング グループ(BCG)と共同開発したLINEチャットボット「SIT-bot」を2019年度より運用しています。学生が普段使うLINEを入口に、大学情報へのアクセスを一元化しているのが特徴です。
SIT-botにはチャットボットによる質問対応のほか、学修時間の登録・ダッシュボードでの可視化・学バス時刻表の確認・ポータルサイトScombとの連携など6種類の機能が搭載されており、学修サポートツールとしても機能しています。
出典:芝浦工業大学 https://www.shibaura-it.ac.jp/visitor/student/sitbot.html
活用シーン4:授業に関する質問対応(バーチャルTA・近畿大学の事例)

授業中や課題に取り組む過程で生まれる質問は、すべて教員やTAが対応すると負担が膨大になります。学生側も、みんなの前で質問しづらかったり、タイミングを逃したりして疑問が解消されないまま授業が進むことがあります。
近畿大学理工学部の情報学科では、「バーチャル・ティーチング・アシスタント(バーチャルTA)」を2018年に導入しました。IBM Watsonの自然言語処理を活用したシステムで、SCSK株式会社(旧JIEC)が開発したAI問い合わせサービス「manaBrain」を採用しています。
2020年9月には、コロナ禍によるオンライン授業増加への対応として、Slackと連携したバーチャルTA for Slackを導入しました。学生がSlack上で気軽に質問でき、AIが24時間自動回答する仕組みで、教員とTAの負担を大幅に軽減しています。
出典:近畿大学 https://digitalpr.jp/r/41362
活用シーン5:情報メディアセンターのICT問い合わせ対応(立教大学の事例)

コロナ禍で多くの大学が直面したのが、オンライン授業ツール関連の問い合わせ激増です。Zoomの使い方・LMSの操作・配信トラブルへの対処など、教職員から学生まで幅広い層から技術的な質問が殺到しました。
立教大学のメディアセンターでも、2019年度6,600件だった年間問い合わせが2020年度は11,000件へと約2倍に増加し、4名のスタッフでは電話が取りきれない状態が続いていました。そこで2021年8月、AI型チャットボット「BEDORE Conversation」(現PKSHA Chatbot)を導入しました。
本導入前のPoCでは、メディアセンター内のFAQを使って検証した結果、回答精度90%超を達成しました。対象は在学生約2万人と教員約2,500人で、定型質問の自動応答により職員が複雑な相談に時間を割けるようになりました。
出典:立教大学 https://www.rikkyo.ac.jp/news/2021/08/mknpps000001peaw.html
▼大学以外の公的セクター事例(自治体の導入事例)について知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください
大学のチャットボット導入手順と選び方
大学でチャットボットを成功させるには、行き当たりばったりの導入ではなく、目的設定からツール選定・運用体制づくりまでを段階的に進めることが大切です。ここでは5つのステップで、各段階で押さえるべきポイントを解説します。
ステップ1:導入目的と対象範囲を明確にする
最初に決めるべきは、「誰の・どの問い合わせを解決したいか」です。受験生向け入試対応・在学生向け履修対応・教職員向けICTサポートなど、対象が違えば必要な機能も運用体制も変わります。
最初から全学を対象にすると、関係者の合意形成や情報整備に時間がかかり、プロジェクトが停滞しがちです。立教大学のようにメディアセンターから始めて段階的に拡張するような、効果が見えやすい小さな範囲から着手すると、学内の理解も得やすくなります。
▼AIチャットボット導入の全体像を詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください
ステップ2:大学に合ったチャットボットツールを選定する
ツール選定では、以下の判断軸を押さえます。
- 料金体系:初期費用・月額費用・従量課金の有無
- チャットボットのタイプ:シナリオ型・AI搭載型・生成AI連携型のどれが目的に合うか
- 連携対応:LINE・Slack・Microsoft Teamsなど学生が普段使うプラットフォームと接続できるか
- セキュリティ要件:ISO 27001・Pマーク取得、国内データセンター利用の有無
- 管理画面の使いやすさ:学内の運用担当が無理なく操作できるか
- サポート体制:導入時の伴走支援・運用後の問い合わせ対応
大学は学生の個人情報・成績データなど機密性の高い情報を扱うため、セキュリティ要件は最優先で確認してください。料金や機能で選んだ後にセキュリティで足踏みするケースは少なくありません。
ステップ3:運用体制と担当部署を決める
チャットボットは導入したら終わりではなく、継続的な運用が成果を左右します。FAQの更新・利用ログの分析・改善サイクルを誰が回すかを最初に決めておきましょう。
複数部署が関わる大学では、主担当部署を1つに絞りつつ、関連部署と定期的に情報共有する体制が機能しやすいです。学生支援課が主担当でも、教務・入試広報・情報システム部などからの情報提供がなければFAQは陳腐化していきます。
ステップ4:FAQデータベースとシナリオを作成する
ここが大学チャットボット導入で最も時間と労力がかかる工程です。立教大学の事例でも「序盤のFAQ収集が最も苦労した」と語られており、メディアセンター内のスタッフが一日一人一問ずつ問い合わせログから新規FAQを作っていく地道な作業が必要でした。
出典:PKSHA Workplace https://aisaas.pkshatech.com/success/rikkyo-university_workplace/
シナリオ型のチャットボットを選んだ場合、質問の分岐・回答パターン・表現のゆれをすべて手動で書き起こす必要があります。学内のルールが頻繁に更新される大学では、この作業がボトルネックになりやすいです。
▼askrunは資料をアップロードするだけでAIが自動学習するため、シナリオ作成・FAQ整備の工程をほぼ省略できます。学内マニュアルや既存FAQをそのまま読み込ませて、最短3分で運用開始できます!!
ステップ5:運用開始後の効果測定とメンテナンスを継続する
運用開始後は、利用率・回答精度・自動解決率などの指標を定期的に確認します。チャットボットが答えられなかった質問はFAQ追加の候補になり、誤回答が出た質問はチューニング対象となります。
大学では年度切り替えのタイミングでカリキュラム・手続き・スケジュールが大きく変わるため、年に最低1回は大規模なメンテナンスを計画に入れましょう。それ以外は、月1回程度のログ確認と小さな更新を続けるのが基本です。

▼チャットボット運用の改善ポイントを詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください
シナリオ作成不要で導入できるaskrunが大学にオススメな理由

大学でチャットボット導入を成功させる最大のハードルは、紹介した事例でも見られたようにFAQ・シナリオの作成負荷です。askrunなら、その負担を抱えずに導入を進められます。
askrunが大学のチャットボット導入にオススメな理由は以下の2点です。
- 資料アップロードだけでAIが自動学習:学生便覧・履修要項・既存FAQをそのまま読み込ませるだけで、最短3分でチャットボットを公開できる。シナリオを一から書き起こす必要がない

- 問い合わせ件数90%削減の実績:askrun運営のformrun(フォーム作成ツール)CSチームでは月間5,000件の問い合わせを500件に削減し、サポート人員も7名から2.5名に圧縮した実績がある。大学の窓口業務にも同じアプローチが応用できる

学内ルールが頻繁に更新される大学だからこそ、シナリオを毎回手作業で書き直す運用は現実的ではありません。資料をアップロードするだけで運用できるaskrunなら、年度切り替えや制度変更への対応もスムーズです。
大学のチャットボット導入についてよくある質問

Q. | 大学向けチャットボットの導入費用の相場は? |
|---|---|
A. | 費用はチャットボットのタイプや機能によって幅があります。シナリオ型の小規模導入なら月額1万円〜5万円、AI搭載型や生成AI連携型では月額数万円〜数十万円が相場です。 ただし、シナリオ作成や運用支援を外注するかどうかで総コストは大きく変わります。学内の運用担当の負荷も含めた総保有コストで比較しましょう。 |
Q. | 学生の個人情報のセキュリティ面は大丈夫? |
|---|---|
A. | 学生の成績や個人情報を扱う以上、セキュリティは最重要項目です。ISO 27001(情報セキュリティマネジメント)・Pマーク(プライバシーマーク)の取得、国内データセンターの利用、通信の暗号化を満たすツールを選びましょう。 クラウド型のチャットボットを使う場合は、データの保管場所や第三者提供の有無を契約前に必ず確認してください。 |
Q. | シナリオやFAQの作成は誰が担当するべき? |
|---|---|
A. | シナリオ型のチャットボットでは、FAQ作成は該当部署の業務に詳しい職員が担当するのが基本です。教務情報なら教務課、入試情報なら入試広報課というように、コンテンツの責任分担を明確にします。 ただし、京都橘大学では過去に「複雑な質問にAIで対応しようとした結果、膨大なFAQ整備に追われて破綻」した経験もあり、最初から作り込み過ぎないことが成功の鍵です。 出典:PKSHA Workplace https://aisaas.pkshatech.com/success/tachibana-u/ シナリオ型ではなく資料アップロードだけで運用できるAI搭載型・生成AI連携型ツールを選ぶと、この負担そのものを大きく減らせます。 |
まとめ
大学のチャットボット導入は、学生の利便性向上と職員の業務負担軽減を同時に実現する有効な手段です。京都橘大学・駒澤大学・芝浦工業大学・近畿大学・立教大学の事例からも、入試対応・履修手続き・学修支援・授業質問対応・ICTサポートと幅広い活用が可能なことがわかります。
導入の成否を左右するのは、FAQ・シナリオ作成の負荷をどこまで減らせるかです。学内ルールが頻繁に更新される大学では、シナリオを一から書き起こす運用は長期的に持続しません。資料アップロードだけで運用できるツールを選べば、導入後も無理なくメンテナンスを続けられます。
大学でのチャットボット活用を検討するなら、シナリオ作成不要・最短3分で公開できるaskrunから始めてみませんか。












